太陽の地図帳 諸星大二郎 "暗黒神話"と古代史の旅
どういう訳か諸星大二郎氏の"暗黒神話"の単行本、文庫本が見つからない。と、いうわけで”太陽の地図帳 ”暗黒神話”と古代史の旅” の紹介です。
諸星氏の作品は大好きでたいていのものは重複しつつ(ここ重要。氏の単行本をコレクションする人にはわかるよね。あの単行本にもこの話載ってたよな( ^ω^)・・・ってヤツ)コレクションしているのですがなぜか今回 名作 暗黒神話が見つからない。コレはもう 導きだよね。
この作品を20代で描ける氏の才能の恐ろしさは我々 読み手よりも同業者にコソ伝わったことでしょう。
正直リアルタイムで暗黒神話を読んだ訳ではないので当時の事は読み知っているだけなのですが然る巨匠が嫉妬したとか もう完全に降参したとかすさまじいものが伝わっています。
ちなみに私がリアルタイムで読んではまったのはマッドメンシリーズ。話も好きですし、とにかくヒロインの波子に夢中になりましたね。今でも理想の女性像は諸星キャラの女性陣。
とにかく暗黒神話の作中に登場する史跡めぐりが楽しいのです。現実に存在する史跡から膨らまされたイメージの壮大さよ。これが究極。そしてこの分野をリアルな味付けで漫画化したのが諸星氏の盟友ともいえる星野之宣氏の宗像教授シリーズ。この二人の作家を同時代に読み進められる我々がどれほど幸運であるか・・・言葉にすることも難しい。
私としては「生きててよかった」と述べるにとどめましょう。
暗黒神話に登場する史跡ですが 現在一般には公開されてはいない場所もあるらしいので単純に資料としても価値があるんじゃないでしょうか。
コレ、作りものじゃないんだよ。セットじゃないんだよ。現実に存在する歴史的な遺物なんですよ。
作者自身が数十年ぶりに暗黒神話の舞台をめぐる旅の記録です。ドラマなどの作中の名所を巡る旅を聖地巡礼というのですか? 私も年金をもらえるようになったら聖地巡礼を、武や諸星氏のたどった道をめぐってみたいです。
漫画に沿ったストーリーの解説ももちろんのってます。
上の写真の丸い文様が漫画の中ではこんな風に描かれます。古代に仕掛けられたトラップに導かれる諸人口たちの運命は・・・。
お薦めの一冊。
ユリイカもいずれ紹介しましょう。