風の谷のナウシカ
最初に出たときはカバーもない貧相な本でした。
宮崎駿氏の風の谷のナウシカ
月刊アニメージュの増刊という扱いだったんですね。
1982年。徳間書店。
本の造りが安っぽいのか何度も何度も読みこんだせいか表紙がはがれかかってます。コレは裏表紙。
これが表。カラーポスター付き。
この開幕シーンはそのまま映画のオープニングに使われてますね。宮崎氏のお気に入りなのかもしれません。しかし内容は映画とは全く違うものです。
マスクなしでは生きていけない世界。ここ数年マスクマスクと大騒ぎしていた現代の私たちを皮肉るように、いや 預言書のようなというべきかこの世界観が恐ろしい。
マスクしないと即死なんてマジ恐怖。
そんなギリギリの世界でも人々は手を取り合って生きることはできず巨大な軍隊が争いあう世界。戦争している現代とここも共通するんだもの本当に預言書なのかもね。あるいは歴史ってのは繰り返すってだけかもしれませんがね。
これが最終巻の第七巻。美しい装丁に描かれる主人公のナウシカとそれを取り巻く”謎の一団”。この謎の一団 ネタバレになるから私が謎と言ってるだけで物語内では謎でも何でもありません。
大きな国と小さな国との力関係。人同士の上下関係。差別、階級差、宗教問題。物語はここで完結してますが問題は何一つ解決したとは言えません。
現実の世界と一緒だね。
みんな大好き巨神兵も登場します。映画版とは全く違うこの巨神兵は・・・・ここは読んで確認してね。
長い時間をかけてたどり着いた結論の地。
その結論からまた一歩前進しようとする人類(ナウシカ)
コレは宮崎氏がたどり着いた結末。
本当の結末は僕たち全員で考えていかないといけません。